生活保護と同居

生活保護と親との同居


両親が高齢となるなどして収入が少なくなると、扶養していくのが難しくなってしまうことがありますよね。

自分たちも、家のローンを抱えていたり子供の教育費がかさんで来たりと、それだけでいっぱいいっぱいになってしまうものです。

そうなると、世帯分離をして両親が生活保護を受けられると非常に助かると思うのは自然の流れです。
同居しているからには、自分たちが扶養するのが当たり前とも思えますが、やはりこのままでは生活保護は受けられないのでしょうか?

目次

生活保護は同居をしてると受けられないの?

生活保護を受けられるかどうかは、世帯を一つにしている者全員にかかる最低生活費と、全員の収入合計額との兼ね合いによるようです。

収入と基準額の差による

生活保護を受けられるかどうかは、世帯を一つにしている者全員にかかる最低生活費と、全員の収入合計額との兼ね合いによるようです。

最低生活費というのは、年齢や身体の状況などさまざまな要素によって、最低限度の生活を送るのに必要な金額を割り出した基準値のことです。

例えば、学生であれば教育費がかかりますし、障害を持っていれば働くことができず世話をする人が必要になるということもあるでしょうし、高齢者であれば医療費が多めにかかるといったことが考えられます。

また、地域によって生活するのに必要な金額も異なるので、住んでいる場所によっても最低生活費は異なります。

そして、それらが収入と比べてどうなのか、というのが生活保護を受けられるかどうかの分岐点になります。
この収入とは、世帯を同一にしている人全員の合計となり、最低生活費より収入の方が高ければ生活保護は受けられません。

同居以外の条件については、トップページの生活保護の条件に参考にしてくださいね。

>>生活保護の条件で申請前に知って欲しいこと

世帯分離という例外がある

しかし、これには例外があります。

例えば、このようなケースです。
親子3人でギリギリの生活をしている世帯に、大病で麻痺が残った高齢の両親を引き取ることになりました。
ギリギリといっても、両親を含めて最低生活費は収入を超えていない、という場合です。

この場合、両親を引きとればとても生活していけなくなるので、世帯分離して両親を生活保護の対象とすることが可能となる場合もあります。といっても、やはり世帯分離は例外に過ぎず、厳しい条件があるのが現実です。
まずは役所に相談に行ってみると良いでしょう。

年末調整の控除などを加味して総合的に考えましょう

また、扶養するのが大変というのは非常によくわかりますが、年末調整などでは扶養していることにより控除が受けられているはずです。

両親2人ともを扶養しているとなると、意外とたくさん控除されていることが考えられるので、今一度確認してみると良いでしょう。それを加味すれば、案外それほど負担になっていないのかもしれません。

生活保護と同居についてのまとめ

話をまとめると、生活保護の受給は、世帯全員の最低生活費と収入の兼ね合いにより決まります。

最低生活費は年齢や状況によって異なり、地域によっても違います。収入が最低生活費より高ければ生活保護は受けられませんが、例外もあります。例えば、ギリギリの生活をしている世帯が高齢の両親を引き取る場合、世帯分離して両親を生活保護の対象とすることができる場合もあります。
ただし、世帯分離をするとご両親は扶養控除の対象からは外れます。総合的に判断しての損得で考える必要もあります。

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